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「日本一周」について蘊蓄を傾けよう
▼どうして「日本一周」なの? 教えてよ。
さあ、「日本一周」の定義が終わったあとには、さっそく、次の質問が控えています。
「日本一周」やろうとする人、またはやっている人に聞いてみたい、らしい。
また、やろうとする、またはやっている本人自身は世間に知らせたい、らしい。
そう、何故という質問。なぜ、あなたは「日本一周」をするのですか?
質問を受けたご本人、つまり「日本一周」をやっている人、またはやろうとする人が素直な人・・・・ならば、ちゃんと答えてくれるかもしれません。素直でない人は・・・・、どう思っているかというと、「そんな質問、答えるに値しないよ」と。
つまり、答えないか、答えられないか、面倒臭いので無視する。じつは、戸惑っているのかもしれません。自分では自明と思っていたことが、あらためて聞かれてみると、そんなことを聞かれるとは予想していなかったので、困惑、でも答えて上げないと去っていかないので一応答える。
「やりたいから、やる」
「やりたいから、やっているだけ」
ある人が、ある山登りに尋ねたらしい。
「どうして山に登るのですか?」
「そこに山があるからさ」と答えたらしい。
「どうして”日本一周”をするのですか?」
「そこに日本があるからさ」
仕事中の、ある職人に聞いたらしい。
「なぜ、・・・・・・・・・ですか?」
「 」無言、答えない。仕事中の専門家だ。
「なぜ、・・・・・・・・・ですか?」
「うるさいねえ、そんなこと関係ねえや」 その職人はご立腹。
質問をした人はそんなそっけないような答えでは満足しない、らしい。
以下ではなぜ、「日本一周」なのか、を考え、書いてみます。
日本一周へと出発する前はどうだったでしょうか。日本一周をしている自分を思い浮かべ、日本各地を移動している、色々な土地で色々なことを見聞しながら毎日、全身で以って体験を積み重ねている、そんなイメージを抱いていた と思います。こころがワクワクするのを覚えています。
それらしき理由を以下に挙げてましょう。
理由、その一。日本を知りたいから。(内心、カッコイイでしょう? と同意を求めている)
反論、(なんてありえない筈ですが)
日本を知りたかったら、日本に関する本はたくさんある。それを読めば良い!
読んだだけでは、確かに知ったことにはならないから、、、、、、ということで
次の理由はこれ。
理由、その二。
日本を自分の身で以って体験したいから。(内心、もっとカッコイイでしょう 、得意気)
理由、その三。
ひとりで生きる練習をしたいから、、、、、、、、。
反論、
ひとり旅の場合、たしかに何から何まで自分でやってゆかなければなりません。
それがひとりで生きる練習になるのかは良く分かりませんがね。
しかし、生きるのに練習があるのだろうか!?
理由、その四。
若いときの思い出を作って置きたいから、、、、、、。。。。
反論、
若くない時に始めた人には当てはまらない理由だ。
若くない?
こころはいつも若い。この人(旅の途中「第71日」で会った、”若者”)を見習おう!
理由、その五
これ以上の理由掲載はやめておこう。すべて言い訳に聞こえるみたいだ。
公衆の面前に発表するだけの価値がない。
まあ、とにかく、いろいろと個人的な理由の羅列ですね。
日常性からの脱出、解放、新しい刺激を求めて、自分を試す、自分の可能性を求めて、とにかく動きたい、
一人立ちの旅たち。
日本の、ある哲人はこう言っていますね。
ひとは―−― この方の癖―−―、ひとはしばしば解放されることを求めて旅に出る。
そうだ、そうだ! 解放されたいから、「日本一周」の旅に出るのだ!
で、何から、解放されたいのか?
最近はインターネットのお陰で、オンライン中継が出来るようなったらしい。現地から、言わば旅の実況中継の「日本一周」。実に世の中、変わった。私のころは勿論、まだインターネットもなかった。でも、メモ帳をポケットに忍ばせて、毎日の行動を毎時、毎分といった具合に記録していました。後ほど、まとめてみたいと思っていました。歴史に残るような自分ではないだろうが、この世に生を受けこの世に生きていた証を残しておきたいと思っていました。やはり、多くの人に自分のやっていることを知ってもらいたい。認知して貰いたい。個人的な願望の具体的な表れでしょうか。
自分を誇示したい、とする無意識の願望、祈願。オレはここにいる。今、旅している。世界中に、いや日本中に知らせたい。お知らせしたい。お知らせします、と。
結論、理由など人に説明する必要もない。日本一周をやりたいからやる、やりたいからやっている。それでよい、とわたしは思います。
それでも、日本一周をこれからやろうとする人、今やっている人たちに聞いてみたい。
「なぜ”日本一周”なのですか?」
「やりたいからやる」
そんな答えが返って来そうだ。
やはりそうだよねえ、とわたしはヘンに納得するでしょう。
つづく
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