オーストリア5月のOnomatopoeia オーストリアからのメール↑ さあ、子供たち、お父さんはもういないのよ
(5.Juni2004 )ヨーロッパ風歩け歩け運動
自分ひとりででも直ぐに始められる....................
歩け歩け、歩け、どこまでも歩け‐‐‐
さあ、今日も元気に、
歩いて行こう!
どこへでも。
どこへでも。
どこへでも。
人間が普通に歩く分には別にその歩く姿に流派というかスタイルというか、そういったものが特にあるとは思えません。しかし、その人の歩き方を観察することで、その人の状況があなたは一瞬のうちに分かってしまう。
首を落とし、肩を落として仕方なさそうに歩いていれば、心の中も仕方なさそうであろうことが想像できます。
背筋をまっすぐに、正面を真っ直ぐに眺めやって、両肩も風を切るかのように威風堂々的に歩いている人、こちらヨーロッパには見ていてうっとりとしてしまう、そんな歩き方の人たちがたくさんいらっしゃいます。コンパスがわたしのものよりも ちょっと長いからでしょうか。自信たっぷりといった風です。
特に西洋の、腰の高い女性の脚の長い、その曲線を眺めているとその美しさに惹かれ心が奪われてしまう。息を飲んでしまう。ヨーロッパに来られた方はご経験があるでしょう。
今回はヨーロッパ風、ヨーロッパ流の歩け歩け運動、新しいスタイルのご紹介です。
歩くこと。ウオーキング。
人はそれを Nordic Walking ノルディック・ウオーキングと呼んでいます。
■Nordic Walkingとは
知らなかったのはわたしだけ、ということでしょうか。日ごろ、関心がないとそんなことにも当然ながら関心が及びない。でも、購読している新聞を広げて見れば、 否応なしにカラフルな写真に目を奪われ、また勝手に郵便屋さんが配達してくるカラフルな枚数が多いスポーツ製品宣伝の広告(このスポーツ店は儲かっているのだなあ、といつも関心、ではなく感心しているのだが)、このごろは似たような写真を見るので、それが記憶に残ってしまいます。ああ、今はそれが流行っているのかと思いつつも、広告、マスメディアの威力とでも言うのでしょうか、わたしもその力からは逃れない? このウオーキングをやっている写真のことです。
Nordic Walkingというもの、聞いたことがありますか? まだ?
日本には住んでいませんので、こんな風に質問しているのですが、もしかしたら日本でも流行っていて、別に目新しいことではないのかも知れませんね。
ここ一二年、オーストリアではそうした歩き方、いわば”四足歩き”をする人が何だか急に増えてきたように見受けられます。マスメディアでもちょくちょく紹介されていますし、スポーツ店でも当該の用品が勿論販売されています。街中でさえもちらほらと”四足歩き”をする人が見られるようになりました。
ノルディックと聞くと、スキー競技の距離種目、ノルディック・スキーを連想された方もいらっしゃるかもしれませんね。普通のスキーよりも幾分長いのではと思われるスキーを履きながら、勿論両手にはストックを持ち、山の斜面を滑降するというのではなく、雪降り積もった中の道を恰もスキーを靴の如くに見做して、(実際はスキー靴を履き、さらにスキーを”履く”といった スタイルですよね)歩いて行く、というのかスピードを付けて擦って行くように滑りながら突き進んで行く。クロスカントリースキーというのですか。そんなスキーを使用してのウオーキングが出来るのは雪が降り積もる冬場だけですが。
Nordic ノルディックと言うからには、北の方からやって来たものだろうことが想像されます。正に、北は北欧のフィンランドで生まれたと言われます。 フィンランドと言えばサウナが大変有名ですが、サウナの発明に次ぐ、新たな発明だとまで言われています。フィンランドではコンピュータウイールスならぬこのトレンドスポーツウイールスに侵されている人がたくさんいるとのことです。
この久々のヒットはフィンランドからヨーロッパ中だけでなく、南アフリカやアメリカへと伝播し、そして多分日本にも広まっていることでしょうね。人間にとって良いものだけが世界中に広まって行って貰いたいものです。
1997年、はじめてフィンランドで導入されています。このストックを製造しているフィンランドの会社(Exel社)はフィンランドのイノベーション賞第一号を取得したそうです。約48万人のフィンランド人は定期的にこのスポーツに興じ、統計によると4年前の2000年、フィンランド全人口の30%に当たる百万人以上の人が少なくとも一度はストックを握ってノルディック・ウオーキング・ツアーに参加したとのことです。
その素晴らしい効用故に純然たるスポーツとしてだけでなく、今では健康スポーツとして、病気予防として、またリハビリ用としても利用されるようになってきたそうです。
どうです、あなたもやってみたいと思います? やりたい気になりました? そういえば自分の家にはスキー用のストックが物置にストックされたまま だが、、、あれを使えば良いのかな? などと思い当たった人もいらっしゃるかもしれませんね。確かにそれもストックに違いないでしょうが、ノルディック・ウオーキング用ストックとしては使え るのか使えないのか、あなたの身長にあった長さというものがあるそうです。この会社のHP (フィンランド語、英語、独語)にはそんなことも載っています。
如何ですか、今年の夏休みは、ヨーロッパは本場へと飛んでヨーロッパのトレンドスポーツに直接触れてみる。このNordicWalking の真髄を実際に体験してみては? ヨーロッパ旅行と言えば有名な歴史的な都市を巡回するのも確かに魅力的、素敵ですが、ヨーロッパをご自分の庭のように考えて散歩する、ウオーキングするといった 一日をプランに加えてみたら一味違ったヨーロッパが体験出来るかも。ヨーロッパの、フィンランドの、オーストリアの自然を全身で感じ取りながら、ヨーロッパの気を一杯に吸って日本へとまた戻って行く。 ―――― これでは 何だか観光旅行会社の宣伝文染みてしまいました。
■人間も四足動物へのお仲間入り?
さて、ノルディック・ウオーキングとはどんな姿かと言いますと、いわゆるクロスカントリスキーでいうところの 、スキーだけを端折ってしまい、ストックだけが残った形にします。ウオーキング用の靴を履き、ストックを両手に持って歩いて行く。ただそれだけのこと。
スキーのストックに殆ど似たものを両手に持ちながら、体全体で呼吸、腕の振り、足の振りとリズムを合わせながら意識的に歩いて行くということです。ノルディック・ウオーキングに於いては雪が降っていようが降っていまいが関係ありません。
歩いている自分を意識しながら歩く、ただ漫然と歩くのではないのです。歩いているということを自覚しながら歩く。自前の両足と両手に握ったストック二本、あたかも四本の足を使って歩いて行くかのようです。全身運動です。血液循環が促進され、上半身の筋肉、両足の筋肉も引き締まります。
そう、人間も四本足で歩くことの有意義さを再発見したかのようです。
そもそも”四本足歩き”が必要になる時とは普通、何らかの事故などで足を骨折したとかでリハビリ中の人にとっては松葉杖を使って恰も四本足(または三本足)で歩くということもあるでしょうが、健康な人だって不健康な理由なくして「四足歩行」を採用できる時代が堂々とやってきたのです。
さあ、あなたも今日という日からはもっと意識的に自覚的に一歩一歩歩いてみましょう。わたしはヨーロッパにはじめて渡ってくる前、日本では日本一周の旅をやっていました。もうご存知ですよね。当初の計画は文字通りの「徒歩の旅」を予定していました。自分の足で歩ける距離としては一日最高40キロメートルとしても日本全国一周するのに何日掛かるものだろうかと考えてみたところ、それはそれは何年も掛かる一大事業になるだろうことが想像でき、いろいろと考えているうちに気が遠くなり眠くなり、目覚めてみたら怖気付いてしまっていました。年月日が掛かりすぎる。そんなにたくさんの時間は持ってはいないということで、当時、結局、日本一周徒歩の旅といった素晴らしいアイディアも放棄 せざるを得なかったのです。 読者のあなたは如何ですか。
今日、ストックを両手に持つ。そうすると歩いて行くことが無上の喜びだと感じさせてくれる予感がする。心がうきうきしてくる。歩くことそのものが楽しくなる。歩くことが億劫には感じられず悲壮なる思いになることもなくウオーキング、そんな新しいウオーキングが享受できるかと思います。
■健康で歩ける幸せ
何故、歩け歩けなのか。
自分自身の健康のため、 健康維持のため、健康回復(リハビリ)のため、健康促進のため、周囲の人たちの幸福のため、その他、色々―― 一言で言えば、健康に生きている、生きて行ける、感謝だ、そんな自分であることを確認したいからですよね。人間とはそもそも動物であります。つまり動くように創られているのです、他の動物と同じように。
だから動け、動け。どうやって? 歩くことで、ですよね。 必要ならば時に駆け足でも良いかもしれませんが。動いている、動けるということは生きている証です。
人間、生まれた時は赤ん坊で寝転がったまま、いわば絶望的に起き上がれません。生まれてから何ヶ月後かには両腕と両膝を使って床を這うようになり、次第に二本足での 歩行実験段階へと成長して行く。はじめは壁伝いとか身の回りの物にしがみつくようにして何とか二本足で立てるようになり、立つだけでなく、さらには動く、歩くようになって行くのですよね。
新しい生命がこの世に誕生するのをこの目で直に見るのも感動的ですが、自分の子供がそうやって歩き始めるのを見れるというのもとても感動的です。そう思いませんか。
四つん這いのハイハイ歩き。”四本足”歩き。
立ち上がっての、ヨチヨチ歩き
そしてその子はとうとう立ち上がった。目が、口が得意そうに笑っている。
歩いて行けることに大きな喜びを全身で表現している。
ところで、人生途上、運悪く、松葉杖を使わなければ動けない、歩けないということも有り得ます。人間万事万事塞翁が馬とも言います。因みに松葉杖(ドイツ語で die Krücke)についてですが、オーストリアにも昔はあったのかもしれませんが、今はどの病院に行っても自分のわきの下に入れて体を支えて歩く杖といったものは見受けられませんでした。自分の二本の腕で支えるといった軽い作りになっています。そんな病人用ストックが幅を利かしています。
病院に行くこともないように、転ばぬ先の杖を常日頃から持ち歩いて行く。それに越したことはないと思います。
そういえば、→”黄色い天使”が舞い降りてきた
■歩きましょう、動きましょう人間は年を取るに従って、億劫になり活発には動かなくなってしまうのでしょうか。究極的にはそうですね。年を取って取って取り巻くって、寿命という時には動かなくなってしまいます。 いや肉体的に動けなくなってしまったら、次の世界、霊界へと行くことになりますよね。
確かに遅かれ早かれ死がやって来れば、文字通り動かなくなってしまいますが、そのときは神のみぞ知るということで、時が来るときまで生き続ける。人生を全うする。動き続ける。
人間、動かなければなりませんね。動くように作れているのですから。そ うであるのに、いつしか忘れてしまうというのか、動くのが面倒臭いというのでしょうか。、動きたくないとでもいうのでしょうか。自分の両足を使って動くことをなるたけ少なくするように心はナマケモノになってゆくので しょうかね。 わたしは殆ど一日中、コンピュータ画面とにらめっこしながら、動くことが本当に少なくなってしまいました。いけませんよね。
誰がそんな名前をつけたのでしょうか。日本人でしょうか。働き者の日本人には見ていて耐えられないとでもいうのでしょうか。ナマケモノという動物がいます。ナマケモノなどという名前を貰った当の本人 (動物)にとっては有難迷惑なことでしょうに。わたし もここ数ヶ月は余り動かないということでナマケモノの仲間入りとなってしまったようです。
人間は歩かなくなってしまったとよく言われますが、歩かないと足の筋肉は弱り、健康に支障が出てくるようになる。老化は足からとも言われます。足が老化しないように廊下を行ったり来たり歩きましょう。 こう書きながらも自分にも言い聞かせているのです。
健康のために、歩こう。歩こう。人間は歩くように作れている。不幸にして歩けなくなってしまった時の情けなさ、経験した人でないと実際には感じられないでしょう し分からない。
先日の日曜日、リンツ市内へと久しぶりに行って見ました。新しいリンツ駅の建設はまだまだ続いています。メインストリートの下を貫く地下鉄建設もまだ終わりそうもない ようです。
午前中、人出が殆どありません。ドナウ川を行ったり来たりする遊覧船、リンツに停泊中の遊覧船からのドイツ観光客でしょうか、それとも旧東欧近隣諸国から観光バスでやって来た外国観光客でしょうか、観光客がちらほ らと見られます。 これから夏に掛けてはたくさん見られるようになります。
あっ、歩道を例のストックを両手に握って、歩いてる、歩いてる! ノルディック・ウオーキングというものをやっている。
何となく滑稽に見えてしまうのはどうしてでしょうかねえ。まだ見慣れていないからでしょうか。街中でやっているからでしょうか。ちょっと場違いでないのか、と感じてしまいました。本人にしてみればどこを歩こうと自分の勝手と思っているのかも知れません。
街中でまるで”空スキー”をしているかのように、イチニイ、イチニイ(ドイツ語で EinsZwei,EinsZwei)両手に握ったスットクを交互に振りながら歩いている。運動選手が冬場のスポーツ訓練のためにやっているそれとも見て取れない。 おばさんのようだった。
若い奥さんの場合は汗を流し、恰好よく痩せ、無駄な贅肉もなく、良いスタイルを保ち、ご主人には常に魅力的な女性であろうと努力しているのでしょう。 その努力、大いに評価します。
不幸にも贅肉が付いてしまったご婦人たちやらおっさんたちも贅肉からサヨナラをするためにエッチラエッチラ、ハーハー、はーはーと笑顔、Weg mit dem Speck ------、苦笑いかもしれませんが‐‐‐‐‐‐‐‐振り撒きながらやっている。そんな姿を見てわたしの内心、応援してあげている。ご苦労様ですね、と。頑張れ、頑張れ。オーストリア国の健康のためにも頑張れ。頑張れ !ところで、日本では、男性向け衣料で「脚長」「美脚」がブームですか。日本人の男性も西洋に女性たちに負けないようにも格好いい足長族へとデビューですか。欧州人に追いつけ、追い越せ。歩け、歩け。
あなたのフィットネスクラブは建物の中、スタジオにあるのではありません、大きく開いた自然の中にあるのです。 もうスタジオに通う必要はありません。
ドイツ人もスイス人もオーストリア人も、いやヨーロッパ人は散歩が好きですが、歩くのに更に強力な助っ人、歩行用ストックが現れたと言えるでしょう 。
この二本のストックを両手に握ればどこへでも出掛けて行ける。ストックと一緒に 自ずと歩き始めてしまいます。そもそも動くように創られた人間のこと、ますます動き回れる契機となっています。歩くのに拍車が掛かります。
さあ、あなたもストックを握って、 ノルディック・ウオーキングやってみません?
上の写真、もう一度見てください。楽しそうでしょう。
今では、インラインスケートを履いて、ストックを握りながら歩くというよりも走るという、そんなスタイルもオーストリアでは生み出されているようです。
それはノルディック・ウオーキングとは言いません。言い得ませんよね。ウオーキングではないのですから。
何と言うのでしょうか。
はい、これはあなたへの、クイズということに致しましょう。
一、ノルディック・インラインスケーティング
二、ノルディック・オーストリアン・スピードウオーキング
三、ノルディック・ブレイディング
正解→ 三
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もう読みました?
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