「予約していない人は外から電話して下さい!」
ちょっと嫌らしい。そう思った。直ぐ目と鼻の先まで来ているのに、飛び込みの宿泊はお断りとのことらしく、電話ボックスのあるところまで逆戻り
しなければならない。で、電話は何処にあるのか?
乗ってきた車はユーターン、電話ボックス前まで更に乗せてきて貰うこととなり、そこで降ろして貰った。
こちらの方には何らのお断り書きはなかった。飛び込みでボックスに入った。彼らは秋田方面へと去って行った。
午後1時にYHに改めて着いた。宿泊の受付は午後4時からとのことで、それまで外で時間を潰す。旅日記を綴っていた。
風呂は時間が来たと同時に一番乗り、夕食後もまた入る。6日振りの風呂であった。
夕食は勿論、満腹になるまで、いやそれ以上に食べた。6日振りの御飯、味噌汁でもあった。お代わりを何回したか、
そんなことに一々気を使っている暇はなかった。最後まで粘りに粘って食べていた。同じ今晩の泊まり客であるホステラー、回りの女の子達は変に感心していた。
腹が減っては戦(いくさ)に勝てぬ。旅を続けることは戦でもあるのだ。